広島県福山市春日町

春日池

300年以上人々の農耕を支えてきた水がめ。

備後の三大池のひとつとして、服部大池、瀬戸大池と並び称される春日池。
昔は春日池あたりまで海が入り込んでおり、現在の春日町南部は入江であった。この地に寛永19年(1642)に吉田新開が造成された時、ちょうど谷のようになっている地形を利用して溜池を造ることになった。その折り、周囲の田地を損なっても少しでも多量の貯水ができるようにと、藩主から指示が出されている。水は稲作の生命線である。干拓地の潅漑用水確保のため、それほど重要な池だったのである。工事には、農閑期に一日米二升五合の賃金で農民を就役させたという。
春日池は、その後干拓された広大な新開地(春日、蔵王、引野、手城地区)の田畑も潤してきた。
昭和44年に施行された東部土地区画整理事業の一環として、15万6000平方メートルの春日池公園が整備された。一部を埋め立ててもなお広大なこの池は今、本来の灌漑用水としてより人々の憩いの場として新しい役目を担っている。

稲作にとって不可欠な水を供給し続けてきた大池。今は静かに水面をきらめかせ、市民の憩いの場となっている。

春日池の土手道。向かって右が干拓地で、左が池。

公園入口付近。左手にはばら園がある。池の周囲にはウォーキングコースがあり、たくさんの人が散策を楽しんでいる。

池に架かる太鼓橋。三つの太鼓の頂点はかなりの見晴らしである。

水浴びする鴨たち。鳥や亀、魚などの生き物が訪れる人を癒してくれる。