広島県福山市水呑町

洗谷松尾神社

数万本の徳利に人々の祈りの声を聴く。

いつ頃から奉納されてきたのだろう。境内にずらりと並ぶ御神酒徳利は壮観だ。
それは人々の切なる願いの姿でもある。
重労働を強いられてきた昔の人には腰痛持ちの人も多かったに違いない。
神頼みしかなかった時代、それはまた神頼みにより心豊かになれた時代でもある。
静かに居並ぶ小さな徳利たちは、信じることの大切さを教えてくれる。

腰から下の病に効くとされ、遠くからも参詣する人が多く、参拝者が祀った御神酒徳利は数万本になるという。近郷唯一を誇る。

御祭神は大山咋神(おおやまくいのかみ)。山の神様である。棟札によると宝暦6年(1756)の創建だという。神仏習合が見られる信仰の姿。松尾大明神とも呼ばれる。

伝承によると松尾大明神の化身であった狼が腰を切られ、自分を祀れば腰の病を治し、祀らなければ祟ると告げられた飼い主が、狼が死んだ場所に宮を建て祀ったのが始まりとされる。

松尾神社の裏から妙見さんに上る道が続く。