• 福山ぶらり歴史紀行

地吹荒神社

広島県福山市地吹町

変りゆく街中で見つけた揺るぎない風景。

蝋燭の炎のように、蒼穹に燃え立つ黄色、地吹の荒神さんに毎年必ず巡る秋の景色である。
どれぐらいの「毎年」を重ねてきたのだろう。福山八幡宮に合祀される以前の旧野上八幡宮の末社として、古くから親しまれてきた。
江戸から明治・昭和へと時代と共に急速に開発が進み、古道や新道が複雑に絡み合い、街の様相は激変した。
大正時代まで存在した鷹取川。そこに架かる鷹取橋も今は跡形もない。しかし、その東詰に位置していた荒神さんは、東側に流れる下井手川と共に今も変らずそこにある。
変りゆく街並で、ここだけが悠久の時を奏でる歴史のランドマークのようだ。だからこそ、移りゆく四季の彩りがことのほか美しく感じるのかもしれない。

神社横の銀杏の樹、国道2号線から南下すると真正面に見える。普段は気にならないが黄色の燃えたつ季節にはよく目立つ。

東側を流れる下井手川。福山の誕生と共に歴史を重ねた用水である。

境内の片隅に置いてある「鷹取橋」の親柱。もうひとつは光小学校の校庭にある。

荒神さんの南角。右手の道がそのまま鷹取橋へと続いていた。

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