• 福山ぶらり歴史紀行

相方城跡

広島県福山市新市町

天高く感じる季節には市内髄一 天空の城へ。

秋の気配が深まり山々が錦に飾られると、近郊の山々へドライブしたくなる。どこも甲乙つけがたいが、穴場なのが相方城跡のある城山。山頂までの道が狭いのが難点だが、それを押しても行ってみる価値有りだ。
暴れ川だった芦田川のうねりが手に取るようにわかる。宮氏の本城亀寿山城も眼前だ。空は視界いっぱいに広がり、遠くまで山々が重なる。そして眼下に迫る街の風景が、山の高さを際立たせる。
なにより、市内で唯一現存している戦国時代の総石垣造りの城である。小規模ながら、その遺構は多くの山城ファンを魅了してやまない。

頂上につくと最初に迎えてくれる「佐賀田城跡」の碑。

亀寿山城や淵上城を見下し、天明の一揆の舞台天王河原や蛇円山を遠望する。
さまざまな歴史物語が翼を広げる。

長らく目印になっていたテレビ中継塔が撤去され、曲輪も従来の姿に近くなった。

現在は、戸手の素盞嗚神社に移築されている相方城城門。

石垣の上の紅葉。11月には燃えるように色づく。

文と写真 秋山 由実

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