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「バケ」を使ったルアー釣り

釣りつれ情報

村上豊のやさしいルアー専科

今回は「バケ」を使ったルアーを紹介します。 バケとは漢字で「化け」と書き、「餌に化ける」という意味を持つ釣り具で、釣り針に魚皮や鳥の羽などを備えた擬似餌のことです。  多くのルアーが海外から渡来している一方で、バケのように日本発祥のルアーも数多くあり、独自の進化を遂げて今に至ります。  バケを使う代表的な釣り方はサビキ釣り。魚皮などを備えた複数の釣り針が群れになった餌に見え、小魚などに似せた姿で多種多様な魚を狙えることから、日本での釣りの定番といえます。海外ではこれと似た物として、フライフィッシングで使用する「フライ」があります。釣り針に鳥の羽などを巻き付け、水面に落ちた虫や小魚のように演出して魚を魅了するフライフィッシングは、世界各地で親しまれています。仕掛けやアプローチは違えど、遠く離れた場所で同じような釣り具が生まれたのは面白く感じます。私がバケを知ったのは、二〇歳の青年との出会いがき っかけでした。  彼は福山市内を流れる小川でフライフィッシングを楽しみ、海ではルアーでさまざまな魚種を追いかけています。その経験を生かし、自らが釣った魚の皮を活用して、ルアー感覚で使えるサビキとフライを融合させた新しいバケの可能性を模索しています。また可能な限り天然素材を使用したいとの思いから、色付けに漆塗りを使っているのにも驚かされます。  ルアー釣りは自然をより身近に感じ、環境について深く考える機会を与えてくれますが、その半面でルアーに起因する環境問題があるのも事実です。これからの時代はそのことから目を背けずに、各自がどのように向き合って行くかが大切になると感じます。今回、バケを使った彼の釣りに同行させてもらいました。釣果より釣り場の雰囲気や自作したバケによる試行錯誤を楽しむ彼の姿を見て、結果だけにとらわれず自然を楽しむ気持ちを持てれば、釣りはより一層楽しいものになると感じました。  その日は釣果に恵まれませんでしたが、その後、実績を着々と積み上げている彼の写真を見ると、この新しい潮流がどのように展開していくのかが楽しみです。

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