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【特別遠征】秋田沖のタイラバ釣り

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村上豊のやさしいルアー専科

今回は、秋田沖でのタイラバ釣りを紹介します。「同じ釣りでも、所変われば違いがあるのか?」と、縁のある秋田県へ。車で10数時間かけて向かいました。  初めての釣り場なので、どんな釣りで何が釣れるかも分からない状態。情報を集めていると、秋田でもタイラバでマダイが狙える事を知り、瀬戸内海で慣れ親しんだ釣りをすることを決めました。さらに調べていると、面白そうな船を見つけました。遊漁船「ゴールドセンチュリー」を予約し、事前に船長さんに秋田沖での釣りを丁寧に教えていただきました。

以前にも紹介しましたが、タイラバとはオモリと針にヒラヒラ動くネクタイを組み合わせたシンプルな釣り具で、船からルアーを海底まで沈めて巻き上げるだけでマダイが釣れる、操作が簡単で手軽な釣りです。瀬戸内海では40─80グラムのオモリを使用します。秋田では80─200グラムのオモリを使用すると聞いて驚いたものの、それ以外は瀬戸内海と同じと聞き、準備を整えて当日を迎えました。雄大な日本海と、渚に無数に立つ風車、夏にもかかわらず山頂にかすかに雪を蓄える鳥海山を横目に港を出港。数キロ沖合いのポイントに着きました。  序盤は苦戦を強いられましたが、状況に応じてポイントを移動すると多彩な魚が釣れます。その際に海の地形図を見せてもらったのですが、少し沖合いには水深15 00メートルの深海が広がっていると知って驚きました。釣れる場所は60─100メートル前後と、際立って深いわけではないものの、潮流もあり指示された重たいオモリが有効でした。根掛かりも少ないのですが、瀬戸内海ではお目にかからない大型のエソにルアーを切られる場面もありました。ベテランから船釣り初体験の同船者まで、マダイ以外にもホウボウやアマダイ、アコウなど多種多様な魚を釣り、みんな満足の笑顔を浮かべながら、秋田弁が飛び交う船上を楽しむことができました。所変われば、同じルアー釣りでも様相が変わります。釣りだけに限らずその地域を楽しむきっかけにもなるので、旅行カバンに釣り道具を忍ばせて出掛けてみてはどうでしょうか。

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