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新釣法「鯛ラバサビキ」!

釣りつれ情報

村上豊のやさしいルアー専科

今回は新機軸の釣り方「鯛ラバサビキ」について紹介します。

 以前にも紹介した鯛ラバは、オモリと針にヒラヒラ動く「ネクタイ」を組み合わせたシンプルな釣り具です。船からルアーを海底まで沈めて、巻き上げるだけでマダイなどが釣れ、操作も簡単で手軽です。  その鯛ラバと、餌に似せた小さな疑似針を複数つけたサビキ仕掛けを組み合わせた釣り方は知られているのですが、サビキのように鯛ラバを複数付けて狙うのが鯛ラバサビキ。私の知る中でも初めての釣り方です。

この手法を考えた友人が、本当に釣れるか検証するために釣行すると聞いたので、私も同行させてもらいました。  四人で船から釣りをして、一人は鯛ラバサビキを終日使い、その他は通常の鯛ラバで釣って釣果などに差が出るのかを試すこととなり、友人の操船で三原沖へと出船するのでした。  何しろ初めてとあって、友人は魚の誘い方を試行錯誤しながら反応を探ります。「何が正解なのか?そもそも釣れるのか?」と考えながら、釣りをしていたのではないでしょうか。そんな彼を横目に、通常の鯛ラバを使用する三人は良型のアコウやマダイを釣り上げます。気を利かせた友人が、網で魚をすくい上げてくれていた時でした。仕掛けを回収することもせず放置していた彼の竿が、激しく揺れたのです。

まさかの「何もせずに魚が掛かる」という事態に慌てつつも、何が釣れているのかと、一同はワクワクしながら海へ目をやります。そして上がってきたのは、エソという本命ではない魚。苦笑いを浮かべつつも、鯛ラバサビキで釣れないわけではないことが立証されました。

 結果的には、エソ以降は何も釣れず、通常の鯛ラバに軍配が上がることとなったのですが、釣りにテーマを設けて自分なりのアプローチを楽しむと、釣りの奥深さを知ることができます。そうしたチャレンジの一つ一つが、今のルアーフィッシングの礎になっています。

皆さんも、何か思いついたことがあれば、失敗を恐れず挑戦してください。発見があるに違いありません。ともあれ、それぞれに釣りを満喫した一日となりました。 後日談ですが、友人は鯛ラバサビキでマダイを見事に釣り上げたそうです。

 

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