広島県福山市今津町

式内社 高諸神社

地元で「おつるぎさん」と呼ばれ親しまれている高諸神社は、延喜式の神名帳に記載されている式内社だ。 白鳳5年(676)、新羅の王子が戦乱を避けて日本に向かう途中に台風で遭難し、今津の海岸に漂着した。今津の荘園を管理していた役人の田盛が王子を助け、自宅に引き取って看病したが、王子はまもなく亡くなった。

ある夜、王子が田盛の夢枕に現れ、「わが携えていた一振りの劒があり、これを祀れば必ず福が授かる」と告げた。田盛は早速この地にお宮を建て、劒大明神として祀ったという。そこから「おつるぎさん」と呼ばれるようになり、現在に至るまで1300年以上の歴史を刻んでいる。

この史実は聖武天皇六年の劒大明神由来記に記されていたが、元基3年に社殿と共に焼失したと伝えられている。 ご祭神は須佐之男命と劒比古神。境内には、田盛が祀られた田盛神社のほか王子神社、稲荷神社などがある。