• ご朱印帳のすゝめ

海潮山 磐台寺 阿伏兎観音

広島県福山市沼隈町能登原

海食によってできた険しい崖が続く沼隈半島の南端にある阿伏兎岬。その突端の断崖に建つ磐台寺観音堂は、「阿伏兎観音」と呼ばれ親しまれている。透明な海の輝きと荒々しい岩肌と不思議に調和した朱塗りの観音堂は、瀬戸内海の中でも特にすばらしい景観としてよく知られている。

今から約千年前の寛和年間。花山法皇が、潮流の激しいこのあたり一帯の海上を往来する船の航海安全を祈願し、岬の岩上に十一面観音石仏を安置した。以来海の守り神として深い信仰を集めるようになったが、源平合戦の折に海中深く沈んでしまったという。

それから600年後、鞆の江の浦に住む漁師・次郎右衛門が海中から観音様を引き上げた。次郎右衛門は阿伏兎岬の岩上に観音様を安置、雨露をしのぐ仮の小屋を建てて祀った。その後毛利輝元により、観音堂が再建された。子授け・安産の観音様としても知られ、多くの人が祈願に訪れる。

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