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中国労働衛生協会尾道検診所 乳がん検診が2倍以上に 乳腺エコーなどで早期発見へ

公益財団法人中国労働衛生協会尾道検診所

左から佐藤さん、椎木診療所長、上野さん、坂本さん

公益財団法人中国労働衛生協会(同市引野町5-14-2、宮田明理事長)尾道検診所(尾道市平原3-1-1、椎木滋雄診療所長)は、職員らの啓発活動により乳がん検診の受診者数を2倍以上に伸ばしている。  乳がんは30代後半から増え始め、特に40代後半から60代前半に多いとされている。広島県の2018年の乳がん検診の受診率は43・9%で、全国平均の47・4%を下回っている。

乳腺エコー検査室

「乳がんは女性の部位別がん罹患数(19年)の1位で、部位別がん死亡数(20年)では4位となっています。早期発見・早期治療が重要です」と同協会の診療放射線技師・上野佳寿子さん。  同検診所は19年にリニューアル工事を実施。それまで検診車両のみで行っていたマンモグラフィーが検診所内でもできるようになり、新たに乳腺エコー検査を開始した。一般のフロアと区分けして、女性専用の「レディースフロア」も設けた。同協会の臨床検査技師で超音波検査士の佐藤里恵さんは「料金や検査時間を明記した分かりやすいチラシを作成し、掲示したり他の検査を受けた方に配るなどして、受診を呼び掛けています」と話す。またマンモグラフィーと乳腺エコーを併用することでより正確な検診ができるため、乳腺エコーのPRにも注力している。現在は上野さんと佐藤さん、渉外課の坂本美和さんの3人でチームを組み、他の職員の協力も得ながら啓発活動を続けている。「検査は全て女性技師が対応します」と坂本さん。「21年度の受診者20年度比でマンモグラフィーが約2.6倍、乳腺エコーが2.7倍に増えました」

掲示板でオプション検査の人気ランキングも発表

同検診所では月に3回程度レディースデーを設け、女性が検診を受けやすい環境をつくっている。啓発チラシは掲示板だけでなく、更衣室の扉やトイレ前の通路、待合室の椅子などにも貼っており、チラシを見てその場で検査を申し込む人もいるという。佐藤さんは「定期的な乳がん検診を欠かさないことが大切。気軽にお問い合わせを」と話している。【問】☎0848-22-3803

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