• ご朱印帳のすゝめ

大坊 福盛寺(だいぼう ふくじょうじ)

大坊 福盛寺

備後富士と称される蛇円山の山ひだの一角、備後平野を望む眺めの良い場所に位置する福盛寺。標高は約160メートル。境内から800メートルほど参道を下ったところに山門(仁王門)がある。地元の人からは尊敬と親しみを込めて「大坊」と呼ばれている。
寺伝によれば、伝教大師最澄和尚の弟子である日大上人が、天竺から岩船に乗って渡来した観音様をご本尊として、大同元(806)年服部大池の西側丘陵に創建。後に興教大師覚鑁(かくばん)上人の弟子、大遍上人により、壮大な構想のもと現在地に移された。清水が湧く林間の静寂な修行に適した広大な場所で、往時は十二坊があり、多くの僧がここで修行を行っていたと考えられる。
仁王門は現在の新山野呂地区の入り口にある。地域全体を守るようににらみを利かす仁王像は県の重要文化財に指定されている。
ご本尊は木造千手観世音菩薩。近年天正16(1588)年の作と特定された。十二坊の一つ・松本坊のご本尊だった聖観世音菩薩も共に祀られている。33年ごとに開帳され、次回は令和9(2027)年の予定だ。

境内にはイボ落としに霊験あらたかな「いぼ地蔵」や仏の世界を表現した曼茶羅遊園などがあり、散策も楽しめる。

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