• ご朱印帳のすゝめ

持光寺

持光寺

承和年間(834〜848)、伝教大師の高弟・持光上人により天台宗の寺として草創された古刹・持光寺。寺号は日輪山天禅寺と号し、本尊は立像・聖観世音菩薩だったという。永徳2(1382)年、沙門善空頓了上人により浄土宗の寺に中興改宗され、以来京都東山の永観堂・禅林寺の末寺となった。
天台宗時代の寺宝も数点現存。中でも「絹本著色普賢延命像」は「延命像仁平三(1153)年四月廿一日供養」と記されており、平安時代の仏画の中で年代が書かれた数少ないものであることから、昭和50(1975)年に国宝に指定されている。9月1日まで広島県立歴史博物館(福山市西町)で開かれている夏の企画展「名宝が織りなす歴史物語 -広島県の国宝・重要文化財Ⅳ-」で展示中だ。
参拝者が握った粘土を焼き上げて作られる「にぎり仏」でも知られる。見るだけで笑みがこぼれる柔和な表情に魅せられて、全国からファンが訪れるそう。
「花の寺」としても親しまれ、手入れされた境内には四季を通じて常に美しい花が咲き誇り、訪れる人の目を楽しませる。現在は、優美な酔芙蓉の花が見ごろを迎えている。

江戸後期に活躍した女流画家・平田玉蘊(ぎょくおん)とも縁深く、毎年6月には同寺で「玉蘊忌」が開かれる。境内には「金毘羅堂 平田玉蘊記念室」があり、絵筆一本で生きた彼女の人生とその画業をしのぶことができる。土・日曜、祝日の8時〜16時半開館。入館料は200円。

PAGE TOP