• 歴史散歩

入封400年記念シリーズ(12)産業復興博覧会の開催

福山城

No.319

 戦後の1947(昭和22)年、産業復興博覧会が文化復興を併せた催しとして5月から6月初旬にかけて開催されました。
会場は福山駅前広場の産業館を第1会場、戦災で焼失した福山城天守閣跡に建てた和風の殿舎を第2会場として使用しました。これらの会場では華道の展示と茶席を設けて美術展などの精華を競いました。また伏見櫓も美術展会場となりました。この博覧会は福山市の産業と文化復興の機運を高め、やがて天守閣を中心とした再建事業へ向かうことになります。
1964( 昭和39) 年に福山城跡が国史跡に指定されると、指定地内を江戸時代の景観に復旧することが求められます。 このため明治時代以降に本丸に建てられた先人の遺徳を偲ぶ石碑や神社、市民の憩いの場として親しまれた小動  物舎・茶店などの建物が次々と移転されました。こうした中で再建事業へ市民の声は盛り上がり、募金運動へとつながっていったのです 。
1966(昭和41)年の市制施行50周年記念事業では「福山市の過去、現在、未来を結ぶ記念塔として近代的な博物館、美術館そして市民教養の場など文化の殿堂として教育福祉の向上に資す」という趣旨により、天守閣・月見櫓・御湯殿が再建され、福山城博物館が開館しました。
博覧会のにぎわい(現福山城公園)

再建中の福山城天守閣

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