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草むらのヒーローたち No.101

草むらのヒーローたち

人生いろいろ、車生もいろいろ。

備後の道路脇で見つけた 朽ちゆく車たち。

凹み、錆び、コケ、ヒビ割れていても美しい 古き時代の宝物。

どんなドラマがあったのだろう…。

誰が呼んだか、草むらのヒーローたちを 小学6年M.Kくんが撮りました。

 

 

 

第101回


草ヒロ(廃車)data ■メーカー:ダイハツ ■車種:MAXクオーレ(初代L40S系)4ドアセダンハイカスタムEX(2代目フェローMAXのリメイク版) ■年代:1977年~1980年 ■場所:岡山県高梁市


ロマンチック街道と呼ばれる国道を北へと走り、無名の峠をいくつか越えた先にあるマンガ文化の町。
おっぱい漫画の富永一朗先生のイラストがトンネルポータルやアーケード、美術館など、町のあちこちでお迎えしてくれます。
目的地に着くと自然の一部のようになっている、何気ない軽のフォルムが…。セプターシルバーメタリックのMAXクオーレくんでした。
ここは1970年頃に閉山したS鉱山。
登山口から100mほど入ったところに彼はいます。
どうやってここまで登ってきたのだろう?いつから走ってないのだろう?誰かを待っているのか?
登山道の傍にちょこんと座り、今はただ静かに眠る彼。
だいぶ長い年月が経ったのだろう。
ズリと思われる急斜面はだんだんと崩れ落ち、朽ち果てた彼を侵食しようとしています。
草ヒロならぬ、岩石のヒーロー。
少々無惨な姿ですが、私たち親子は喜び、そして強く心惹かれました。
強固でしかも美しい自然素材の鉱物と、日本独自の繊細な美意識と技術で作り上げた人工的なクルマ。
廃鉱山も草ヒロも、実は無縁ではないような気がします。
どちらにも幽玄の美「寂」がそこにはあり、風格を深め、まるで芸術作品のようにも感じました。
この場所は鉱物収集マニアやトレッキング愛好者がよく訪れる廃鉱山らしいけれど、あまり気にも留められず放置され、好感を持たれていないのは少々寂しい気がします。
近くに来た際にはぜひ彼に会いに来てほしい。
最近もっぱら早くなった月日の流れで風化してしまう前に…。
かつて繁栄豊かだった鉱山と、たくましく走っていた彼の風情を感じに。

ちょっとうんちく

 

 

 

 

 


概要
それまでのフェローMAXを新しい軽自動車規格に対応、ボディを拡大したリメイク的なモデルとして「MAXクオーレ」の名で登場。車名が「クオーレ」となった2世代目からは乗用車モデルのみの設定となり、ミラ(当初はミラ・クオーレ)が商用モデルの姉妹車として設定された。その後当時の税制上有利だったミラの方が売れたことで、日本国内では3世代目のモデル末期、1989年にミラに統合された。
日本においてクオーレの商標が廃止された後は、欧州向けの輸出車として商標が継続された。日本国内向けのミラセダンとほぼ同型の車体に850ccや1000ccのエンジンを載せ、ダイハツが欧州での販売から撤退した2013年1月末まで販売された。
ミラ系のモデルはマレーシア・プロドゥア社が現地名で現地生産しているが、「クオーレ」名のモデルについてはパキスタンでL500系モデルが現地生産された以外、欧州向けに関しては最後まで日本からの輸出であった。

初代 L40S系 MAXクオーレ(1977年 – 1980年)
1977年7月、「MAXクオーレ」(マックスクオーレ、Max Cuore)発売。フェローMAX(1970年発売)のリメイク的モデルとして、ボディを軽自動車の新規格(1976年1月施行)に対応するべく拡大したビッグマイナーチェンジ版である。
軽自動車新規格への対応については、1976年5月のマイナーチェンジでエンジンは2サイクル360ccから4サイクル550ccに変更・拡大したが、車体は360cc規格のままであった(バンパーのみ拡大強化された)。MAXクオーレはボディ幅を100mm拡大、これによりボディ・エンジンとも新規格への対応を果たした。シャシー面では拡幅に伴いトレッドが広がった他は、ホイールベースやサスペンション形式に変更はない。エンジンも前年登場の物を引き継いでいる。
形式はセダンがC-L40、バンがH-L40Vである。ラインナップは2ドアセダン(STD/DX/カスタム)、4ドアセダン(DX/カスタム/ハイカスタム)、3ドアバン(STD/DX/スーパーDX)の3種。エンジンはAB型2気筒4サイクル。547cc、28馬力である。CMキャラクターは小鹿ミキ。
1979年3月 マイナーチェンジ。セダンは53年排出ガス規制適合でE-L40、バンは54年排出ガス規制適合でJ-L40Vとなる。最高出力は31馬力に向上。
1980年7月 販売終了。MAXクオーレの生産台数は14万4241台。フェローMAXから通算で10年販売された長寿モデルとなった。後継車はセダンが「クオーレ(2代目)」(Cuore)、バンが「ミラクオーレ」である。

wikipediaより抜粋


 

特徴
・サイドにまで回り込ませたフロントグリル
・つぶらな丸目2灯式ライト
・MAXは“最高”、クオーレはイタリア語で“こころ”の意味。はずむこころが走り出す、そんな気分にしてくれるネーミング。
・新規格軽カーとしてサイズを拡大した新ボディでデビュー。
・ダイハツ軽のネーミングとして親しまれてきたフェローの名前は、MAXクオーレ発売とともに消滅した。1970年4月〜1977年6月2代目フェローMAX→1977年7月〜1980年7月MAXクオーレ。
・後継車はセダンがクオーレ(2代目)、バンがミラクオーレ(初代ミラ)
・リッター28km。うれしい低燃費も魅力。
・新規格いっぱいの550cc4サイクルOHCエンジンと、世界の小型車の主流であるFF方式という理想の組み合わせ。
・1977年7月から51年排出ガス規制適合AB-10型エンジン、1979年3月マイナーチェンジから53年排出ガス規制適合AB-40型エンジン。
・撮影車はAB-10型。1977年7月〜1978年2月のハイカスタムEX4速4ドアセダン(3本スポークウレタンハンドル、フルニットシート装備)と思われる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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※草むらのヒーローとは、旧車専門誌「ノスタルジックヒーロー」の人気読者投稿コーナーに由来する名前で、通称「草ヒロ」と呼ばれています。クルマ好きの間では草むらや空き地、山の中で放置され、ひっそりと朽ちゆく、もう動かないクルマたち(草ヒロ)を眺め、往年の活躍に思いを馳せ、情緒を感じる文化のようなものになっています。
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