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草むらのヒーローたち No.083

草むらのヒーローたち

人生いろいろ、車生もいろいろ。

備後の道路脇で見つけた 朽ちゆく車たち。

凹み、錆び、コケ、ヒビ割れていても美しい 古き時代の宝物。

どんなドラマがあったのだろう…。

誰が呼んだか、草むらのヒーローたちを 小学6年M.Kくんが撮りました。

 

 

 

第83回


草ヒロ(廃車)data ■メーカー:マツダ ■車種:タイタン (3代目高床ダブル 標準キャビンロングボディ) ■年代:1989年~2000年 ■場所:福山市西部


福山市某所、福山城やJFEが一望できる山の八合目くらいのところ。
雑木や雑草が覆い茂った、今は誰も通らないだろう廃寺へと続く道すがら。
まるで密林地帯を行く川口探検隊のごとく藪漕ぎしたその先に、どういうわけかアスターブルーの彼が隠れていました。
荷台のペイントからして、現役時代は関西方面の運送会社のトラックだったようです。
昭和時代を感じさせる青色キャビンを引き締めるひときわ鮮やかに輝く赤色のTITANのロゴが激渋でかっこいい。
昭和60年前後の自動車業界、なんでもかんでもMCで丸型から角型、反対に角型から丸型に変えてしまう風潮があったが、キミも御多分に洩れず、その波に思い切り乗っかったよね。
Ⅰ型は4代目エルフそっくりな角目4灯で赤文字TITANエンブレム、Ⅱ型は異形2灯でMAZDAエンブレムが端からセンターに、Ⅲ型になると再び角目4灯になり、ガーニッシュは消滅。
「MAZDAエンブレムがでっかくなっちゃった!」
最終Ⅳ型ではどうしたことかまたまた異形2灯に。
なぜか赤文字だったTITANエンブレムも白へ変更。しかも「MAZDAエンブレムがちっちゃくなっちゃった!」
という激しいフェイスリフト…まるでハリウッドスター並だね。
そんな自慢のお顔も雑草の餌食になってトホホホホ…。
フロントウィンドウもなくなり、キャビン内にも雑草が侵食し、誰が見ても疑うことのない見事な草ヒロっぷりです。
雑草の生命力の強さと、もう動くことのない朽ち行く車体。
寂れ行く景色がどことなく悲しい風情を感じさせます。
どうしてこんな場所に放置されているのかは誰にもわかりません。
進入困難な場所に眠っているので、よほどのことがない限り、この先もしばらくは撤去されることもなく、一安心といったところでしょうか。
今後も廃寺の運命と一心同体でここで余生を過ごしていくのでしょう。
長生きしておくれ…。彼らに悠々の眠りを。

ちょっとうんちく

 


概要
積載量1.25-4.5t級の小型・中型トラックで、ディーゼル車・CNG圧縮天然ガスエンジン車が存在する。1970年代後半には、電気モーターと併用のディーゼルハイブリッド車もあった。
かつてのラインナップは全てマツダ独自開発車両で、マツダの本社が存在する広島県安芸郡府中町の工場で生産されていたが、現在は自社生産を中止し、いすゞ自動車からエルフのOEM供給を受けている。
2代目タイタンのCMには、手塚治虫原作の鉄腕アトム(1980年 – 1981年のテレビアニメ版)が起用されており、後輪のマットガード(泥よけ)にアトムが描かれていた。
日本国外ではマツダ・Tシリーズとして販売されていた。
初代から3代目までのタイタンはフォードへOEM供給され、主にオセアニア地域において「フォード・トレーダー」の名称で販売されていた他、2000年代後半に北米地域において4代目を基にしたキャビンを装着したトラック「フォード・LCF」が生産されていた。
マツダ独自開発時代の4WD車の特筆すべき点は、このクラスの通常の四輪駆動車だと差動装置の存在によりキャブステップ高及びキャブ全高が上がってしまう事が多いが、タイタンの場合はキャブ内に差動装置を食い込ませる事により上がる事を最小限に抑えている。ただし、食い込ませたことにより前席間が高く盛り上がり、シートを設けることができなかったため乗車定員が2名となっている。(小型のタイタンダッシュを除く)

3代目(1989年-2000年)
・1989年5月
3代目発表。車名ロゴを Titan から TITAN に変更。3代目にはマッドガード(泥除け)には「タイタン」と入る。全車にパワーステアリングが装備され、4速ATとクラス初のキャブサスペンションが採用され、キャブサスペンション装備車(3000cc以上のディーゼル車、シングルキャブのみ)にはフロントの車名ロゴの下に「CAB SUSPENSION」のロゴが入る。また、リアコンビネーションランプの形式が初代後期と同じ3連に戻された。なおⅢ型のmazdaエンブレムは、一連のマツダ車としては最大のものが装着されていた。エンジンは新たに直4・4021ccのTF型を追加。
・1992年4月
マイナーチェンジ。ヘッドランプを角型4灯から異型に変更。 4553cc・130馬力のTM型エンジンを追加。
・1995年3月
マイナーチェンジ。ヘッドランプを異型から角型4灯に変更。平成6年排出ガス規制適合。高出力車にはいすゞ製エンジン(4HF1/4HG1型)を搭載。「MAZDA」ロゴの大きさを変更。シートの形状を一新し、より厚みのある物を採用した。ラジオ装着車は時計機能付きAM/FMラジオ+2スピーカーとなる。
・1997年10月
マイナーチェンジ。ヘッドランプを角型4灯から異形(ボンゴブローニイ用のヘッドライト)へ、「TITAN」の文字を赤から白へ変更。この時からキャブサスペンション装備車のフロントの車名ロゴの下にある「CAB SUSPENSION」のロゴが無くなった。フォグランプが全車標準装備となり、撥水ドアミラー&ドアガラスがカスタム仕様車に装備されるなど装備の充実が図られた。クラス初の耐候性鋼板をダンプ全車の荷台に採用して耐久性が向上した。
・1999年5月28日
一部改良。エンジンの排出ガスのクリーン化により、4.0Lエンジンを除いて平成10年排出ガス規制に適合。このほか、ブレーキの改良による制動性能向上、荷台のアオリの開閉補助装置の変更(ダンパー式からコイルスプリング式に変更)、撥水ドアミラー&ドアガラスのデラックス仕様への拡大適応、バリエーションの追加(フルワイドロー車の設定)を行った。
・1999年11月29日
4.0L車を改良し、平成10年排出ガス規制に適合。

wikipediaより抜粋


パンフレットより
・ゆとりのパワーで快適走行。ニュー・アーバン・カーゴ・タイタン。
・街に美しく、人と自然にやさしい豊かな性能が自慢です。
・全車標準装備のパワーステアリング、集中パワードアロックなど便利な装備を満載。働く人に快適なキャビンです。安全べの配慮も十分な新素材シートを装備。
・3ℓディーゼルエンジンからゆとりの大排気量直噴4.6ℓディーゼルエンジンまでタイタン自慢のラインアップ。
・快適性と優れた走破性を両立した機動力抜群の4WD。
・大切な荷物を確実に運ぶ頑強箱型断面フレームと使いやすい荷台。乗る人に優しいキャブサスペンション。

 

主要諸元
車名・形式 マツダ・U-WGT4T
全長(mm) 5985
全幅(mm) 1880
全高(mm) 2045
ホイールベース(mm) 3335
トレッド(前)1390 トレッド(後)1435
床面地上高(mm) 1010
車両重量(kg) 2530
最大積載量(kg) 2000
乗車定員 3人
最小回転半径(m) 7.0
エンジン形式 TF型直噴ディーゼルエンジン直列4気筒
総排気量(cc) 4021
圧縮比 18.0
最高出力(PS/rpm) 120/3250
最大トルク(kgm/rpm) 29.0/2000
燃料タンク容量(l) 100
ブレーキ(前後)リーディングトレーディング
タイヤ(前/後) 7.00-16-10/7.00-16-10(Wタイヤ)

 

 

 

近くにいたのはあいつとアイツ…。

 

 

※懐かしい廃車たち(出来るだけ天然モノ)を小学生撮影隊と一緒にのんびりと探索・撮影・紹介している趣味コンテンツです。
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※草むらのヒーローとは、旧車専門誌「ノスタルジックヒーロー」の人気読者投稿コーナーに由来する名前で、通称「草ヒロ」と呼ばれています。クルマ好きの間では草むらや空き地、山の中で放置され、ひっそりと朽ちゆく、もう動かないクルマたち(草ヒロ)を眺め、往年の活躍に思いを馳せ、情緒を感じる文化のようなものになっています。
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