福山エリア 更新:2022年02月22日
県史跡 北塚古墳
なぜここに?!古墳時代終末期の横口式石槨
服部大池を北に約900m、案内板のある民家の脇道を50mほど上ると、尾根の裾付近に北塚古墳があります。主体部の石槨が露出した状態で、墳丘はなく、墳形や規模は分かりません。南に開口し、きれいに磨かれた花崗岩の切り石を6枚組み合わせて構成された家形の横口式石槨です。
蓋石は各辺が丸みを帯びた長方形。(約)長さ2.3m、幅1.4m、高さ0.5m、コロンとした巨大なマウスのようで、側壁に対してかなり大きめ。側壁は外側が凹んだ形をしています。内部は(約)長さ1.6m、幅0.7m、高さ0.6mでとても狭く感じました。
須恵器の坏片や鉄釘が出土していて、築造時期は七世紀後半の古墳時代終末期といわれています。その時代に築造された古墳はかなり位の高い権力者に制限されていて、奈良や大阪以外では全国的に数が少ない横口式石槨が、猪ノ子古墳など福山北部に4基もあることが不思議ですね。ただ、家形石棺の特徴である縄掛突起のようなものが蓋石の後ろ側に帯状に1箇所あり、石槨ではなく遺体を直接納める家形石棺という説もあるそう。どちらなのか興味をそそられますね。
INFORMATION基本情報
名称 | 県史跡 北塚古墳 |
---|---|
住所 | 福山市駅家町服部永谷 |
※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。