箏奏者・いぶくろ聖志さん

伝統産業の福山琴支援を 和楽器バンドが「たる募金」 琴奏者・いぶくろさんが来福

琴生産で全国シェアの七割を占める一大産地の福山市。しかし近年は琴職人の高齢化などで衰退を余儀なくされ、加えて今年は新型コロナウイルス禍で演奏の場も失われるなど苦境にあえいでいる。邦楽とロックが融合した新しいスタイルの演奏で人気の「和楽器バンド」はそうした現状を憂い、たる募金によって福山琴を支援しようというプロジェクトを始めた。同バンドの琴奏者・いぶくろ聖志さんが10月29日に福山市役所を表敬訪問し、プロジェクトについて説明した。16歳で琴を始めたといういぶくろさん。福山の琴メーカーに制作を依頼するなどたびたび来福しており、2年前の西日本豪雨災害による事業縮小や、職人の高齢化による作り手不足など業界の厳しい現状を知ったという。また福山では毎年「ふくやま琴まつり」や「全国小・中学生筝曲コンクール」が開催されていたが、今年はコロナ禍で中止に。琴を取り巻く環境が厳しさを増していることから、いぶくろさんは支援を行うことを決めたという。集まった募金を基に市内の製造業者で組織する福山邦楽器製造業協同組合から琴を買い上げ、小中学生や高校生に配布して、琴への関心を深めてもらう。

プロジェクトは今年8月、東京の三味線メーカーを支援しようと始めたのが最初で、今回が第2弾になる。たる募金は10月24・25日に行われた同バンドの東京公演からスタート。11月14日の大阪城ホール、28日の名古屋・日本ガイシホール、来年1月3・4日の日本武道館公演まで続ける。

オンライン(https://wefan.jp/crowdfunding/projects/WGBtarubokin2)や銀行振り込みでの募金も受け付けている。