栄久庵憲司

漫画本出版や研修会で栄久庵さんの偉業を紹介有志のプロジェクトが活動

 福山誠之館高の卒業生で、世界的な工業デザイナーの栄久庵憲司さん(1929─2015)の足跡や思想を多くの市民に紹介したいと、市民有志がプロジェクトを立ち上げ、漫画本の制作に取り組んでいる。

 栄久庵さんは東京出身。戦前の1時期を同市郷分町で過ごし、終戦後は叔母がいた同市鞆町に住んで誠之館高(当時は旧制福山誠之館中)に通った。大手しょうゆメーカーの卓上びんや福山市立大(港町)の校章などのデザインを担当し、2014年にはデザイン分野の世界的な賞である「コンパッソ・ドーロ国際功労賞」を受賞した。

 大型商業施設・エフピコRiM(西町)内の「ものづくり交流館」に栄久庵さんのコーナーがあったが、リムは20年8月に閉館し、足跡を紹介する場が失われた。プロジェクトは危機感を覚えた市民有志が同年に結成していた。

 顕彰事業の第一弾として漫画本の制作に着手。シナリオや構成はほぼ完了し、今秋の出版を目指す。多くの市民に関わってもらいたいと、出版費用を募っている。8月末までで、法人は1口3万円、個人は5000円。

 プロジェクト事務局の佐野節雄さんは「漫画は英語版やイタリア語版も出版したい。日本のものづくり復興の一助にもなれば」と話す。

 問 事務局 090-5696-3370