福山ミステリー文学新人賞

第14回福ミスは白木健嗣さん 「ヘパイストスの侍女」が受賞 光文社から来春出版

 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞の今年度受賞作に、東京都在住の会社員・白木健嗣さんの作品「へパイストスの侍女」が決まり、10月25日に発表された=写真。白木さんは「大変光栄。一歩一歩努力して、(選者の)島田荘司さんのような偉大な作家になりたい」と意気込みを話した。白木さんは三重県四日市市出身の32歳。愛知県内の大学に通いながら、芥川賞作家の諏訪哲史さんに師事した。三重県内のスーパーに就職し、その後上京。コピー機の営業職を経てIT業界に転じ、現在は都内の企業に技術職として勤務する。「転職前はパワハラや薄給などで苦しい時期もあったが、今回の受賞で、これまでの人生を肯定していただけた」と顔をほころばせた。自動運転車の試験中の事故でドライバーが死亡し、自動車メーカーにサイバー攻撃で事故を起こしたとの脅迫文が届く。警視庁でサイバー犯罪を担当する主人公と相棒の女性刑事が、人工知能を使った捜査に乗り出す…というのが受賞作の内容。謎解きに加えて警察小説、企業小説などいくつものジャンルにまたがる意欲作だ。