㈱髙橋デザイン建築事務所

中古物件に新たな価値を リノベーション新ブランド「U−Style」を創設

 2002年創業。リノベーションを得意とし、豊かな知識と経験を持つ一級建築士が「理想の住まい」を実現する。「リノベーションには『もともと住まいが持っていた機能に、さらなる付加価値を足して改修する』という意味がある」と髙橋剛二社長。

 このたび、物件のレトロなデザインや年経た素材が持つ味わいをリノベーションに生かす「U-Style」というブランドをスタートした。「中古物件に新たな価値を上乗せしたい」と話す髙橋社長に、事業への思いや今後の展望を聞いた。

将来を見据えて提案

 「リノベーションには高い専門性と技術力が必要。図面に関しても、新築の物件を建てるのと同じくらいの量を用意する必要がある」。髙橋デザイン建築事務所では、手掛ける案件の約60%がリノベーションだという。また紹介による受注が六割で、顧客満足度も高い。

 リフォームは基本的に、古くなって損なわれた住まいの機能を復元するもの。一方リノベーションは、外観の一新はもちろん、耐震性能や冷暖房などのエネルギー効率の向上、間取りの変更や水周りまで、幅広い改善を行う。同社は10年後、20年後の将来を見据えたプランを提案。工事完了まで、施主と共に家づくりに取り組んでいる。

 髙橋社長は福山市出身。福山大建築学科を卒業後、地元の不動産会社へ就職した。「その会社では、建て売り住宅から注文建築まで幅広く事業を展開していた。私は九年間在籍し、不動産・ローン・設計・現場と多くを経験した」と振り返る。退職後は10年間にわたり不動産と建築の会社の運営に携わりながら、経営のノウハウを学んだ。

 2002年、「最も安心できる住宅会社」を目指して、髙橋デザイン建築事務所を設立。「当初は夫婦で細々とやっていたが、六年ほど前に友人から『お前の人生、これでいいのか』と言われたのをきっかけにスタッフを増員し、手掛ける物件数を少しずつ増やしていった」

 同社では最初の打ち合わせからプラン作成、引き渡し、アフターサービスまで、担当建築士が一貫して対応する。また専属の大工による自社施工を実施。建築士と大工による打ち合わせにも続いて作業を進めることで、コスト削減を可能にした。デザイン料や設計料が不要なのも大きな特長だ。

U─Style(ユースタイル)を開設

 同社はこのほど、㈱ヤマダタッケン(金沢市)が展開する「70年代不動産」に加わった。古い建物をアメリカの1970─80年代をイメージした建物に生まれ変わらせるもの。レトロなデザインや素材が持つ味を建物に生かし、遊び心のあるカジュアルな空間をつくり出す。

 現在、全国の建設会社や工務店など約50社が加盟しており、髙橋デザイン建築事務所は備後エリアでは初となる。フランチャイズではなく、いくつもの会社や店舗が自発的に手を取り合い、一つの組織として事業を展開するボランタリーチェーンの形態をとる。加盟店同士の横のつながりが強くなり、さまざまな情報を共有しやすくなるという。

 70年代不動産のリノベーションは、単に美しく仕上げるだけでなく、古い素材を活用して現代の建材にはない味わいを残すのが特長。わざと古く見せる「エイジング加工」などユニークな工法を採用する。「ジーパンで例えると、新品なのにわざと引っかいて傷を付けたり、破ったりして、履き古したような加工を好む人もいる。生活空間にそういったテイストを取り入れて、楽しんでほしい」

 このほど、社屋東側の資材置き場だった倉庫をリノベーションし二階部分をモデルルーム「U─Style」としてオープンした。れんが風に仕上げた壁や、遊び心のある隠し扉などを備えている。裸電球の照明器具や、新品の白木のラックをレトロなイメージに加工したワインラックなど、小物類も見応えがある。

 打ち合わせでは施主のイメージを形にするため、平面図だけでなく、CGを使ったイメージパースや3Dアニメーションなども取り入れて提案する。U─Styleの担当責任者・塚本悠太さんは「これまでの常識を覆すような加工技術を、盛りだくさんに用意している。窓や壁などを壊さずに施工できる場合もあるので、気軽に相談してほしい」と呼び掛ける。

 「若手スタッフが増え、社内は活気づいている。モデルルームの完成を機に、U─Styleを多くの方に知ってもらいたい」と髙橋社長。「どんな要望にも対応できるよう、会社一丸となって取り組んでいく」と意気込む。