里山工房 和菓子たむら 製造責任者 田村 隆志さん

こだわりの素材を使った季節感あふれる和菓子

田村 隆志さん

「当店の和菓子を食べたお客さまから『おいしかった』と手紙をもらうこともあり、つくづく良い仕事だと思う。定年がなく、これでよしという終着点もない。一生が修業と思って励みたい」。和菓子の製造を手掛けて一八年、毎日が工夫と発見の連続だ。

季節感ある和菓子を年中そろえる。山あいに構えた店だが、取材の最中も数組の客が訪れた。「この季節は、近隣の契約農家から直接仕入れた高級品種・瀬戸ジャイアンツを丸ごと使う『ぶどう大福』(一八〇円)が人気」。栗入りの「くり餅」(一七〇円)は、三個で五〇〇円と手ごろな価格だ。

材料にこだわり、岡山県産など国産の大納言小豆と小麦・もち米を使用する。「看板商品の焼き菓子『みかさ』のあんは、県北部産の皮が薄くて食べやすい希少な小豆『備中大納言』で練り上げる」。しっとりとした手焼きの皮に、程よい甘さのあん。贈答品として全国に発送することも多い。

父親の田村駿逸代表、母・真寿美さん、兄の雅博さんと共に店を盛り立てる。「地元企業に勤めていたが、二九歳の時に思い切って菓子職人を目指した」。父の兄弟子が営む栃木県の店で、一年間厳しい修業に耐えた。「今になって、なぜこの工程でこの作業が必要なのかなど、教えてもらったことの意味が分かるようになってきた」と話す。

中国ビジネス情報2020.9.20号「人出会い人トーク」より

里山工房 和菓子たむら